ファスナー設計ガイド - 設計エンジニアのための便利なマニュアル
電気自動車（EV）やカーエレクトロニクスなどの産業のデジタル変革が進む中、ファスナー市場も成長を続けています。このような変化は設計エンジニアに多くの機会をもたらす一方で、新しく増え続ける製品を理解し使いこなすことは課題でもあります。
当社が提供する便利なファスナー設計ガイドは、設計エンジニアが自信を持ち、プロジェクトで優れた成果を出せるようサポートするためのものです。この記事では、次の業界を対象に、各業界におけるファスナーのアプリケーションについて知っておくべきポイントを解説します。
カーエレクトロニクス業界におけるファスナー
自動車の部品は、設計段階で指定されたファスナーの種類と品質によって、全体的な性能が大きく左右されます。カーエレクトロニクスによく使われるファスナーの種類は以下の通りです。
- セルフクリンチングファスナー：この特許設計を使用したファスナーには、ナット、スタッド、ピン、スタンドオフ、ブラインドファスナーなどの種類があります。
- 表面実装ファスナー（SMT）：表面実装ファスナーを使用する利点には、迅速な組み立て、廃材の減少、基板損傷のリスクの減少などがあります。
- ブローチングファスナー：ブローチングファスナーは、ローレットシャンクのファスナーで、取付け穴に押し込むことで取付けが可能です。
長い製品寿命、導電性、構造的完全性を確保するための自動車プロジェクトを設計する際には、以下のような要因を考慮する必要があります。
- 腐食： 耐食性は潜在的な安全リスクのため、ファスナー材料を選択する際に重要です。
- コスト：誤った材料の選択と不十分な組み立ては、製品の寿命を大幅に縮め、高い交換コストが発生する可能性があります。
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EV・充電業界におけるファスナー
2021年には完全電気自動車やプラグインハイブリッドを含む電気自動車（EV）の販売台数が倍増し、過去最高の660万台になることが発表されました。EV業界の需要が拡大し続ける中、市場内のイノベーションも進んでいます。
ファスナーは、充電ユニット、バッテリーケーシング、一般的なインフラストラクチャに不可欠です。一般的に使用されるファスナーは以下の通りです。
- HFE/HFH/THFE ヘビーデューティースタッド：ヘビーデューティースタッドはヘッドが大きく、シート材より突出した設計になっています。
- ブラインドリベットナット：リベットナットやブラインドスレッドリベットは、シート材に強力で再利用可能な永久のネジ山を提供します。
カーエレクトロニクス業界と同様EVプロジェクトでも、銅、スチール、アルミニウムは最も広く使用されているパネル材料です。
データコム・テレコム業界におけるファスナー
データコム・テレコム業界は、製品寿命や資源コストに対処するため、より多くの技術をコンパクトな空間に配置する必要があります。効果的なファスナーアプリケーションは、このニーズを満たすために不可欠な役割を果たすことができます。
正しいファスナーの使用は、機器の強度を保ちながらコンパクトさを実現することができます。この業界で使用されるファスナーの種類とアプリケーションは以下の通りです。
- キャプティブパネルファスナー：パネルファスナーは部品を最小限に抑え、内部コンポーネントを損傷する可能性のあるハードウェアのゆるみに関連するリスクを排除するよう設計されています。
- セルフクリンチングファスナー： セルフクリンチングファスナーは、薄いスチール、ステンレス、アルミニウムパネルに強力なネジ山を提供することができ、テレコム分野に最適です。
- 表面実装技術（SMT）：表面実装技術は、プリント回路基板にファスナーを取付けるために使用することができます。
データコムプロジェクトを設計する際に重要視されるのは、コア製品の性能維持です。プロジェクトが意図したとおりに機能するためには、頑丈さと高い耐性を実現する技術を採用する必要があります。
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コンシューマーエレクトロニクス業界におけるファスナー
携帯電話からPC部品、ウェアラブル端末、革新的なIoT（Internet of Things）製品まで、家電メーカーはコンパクトで適応性の高いさまざまなファスニングソリューションを利用しています。コンシューマーエレクトロニクス（消費者用電子機器）業界で使用されるファスナーには、以下のような種類があります。
- マイクロタックピンとフレックスタック：マイクロタックピンとフレックスタックは、分解が必要ないシート間の取付けアプリケーションに対応します。
- ネジ式セルフクリンチングマイクロタックスクリュー：コスト効率の良いシート間アタッチメントを実現するために、所定の位置に押し込むだけで、取り外しが可能です。
- マイクロタックサート：マイクロタックサートは、シートメタルをプラスチックやマグネシウム、アルミニウムなどの非導電性材料に取付けることができます。
コンシューマーエレクトロニクス（消費者用電子機器）を設計する場合、アプリケーションの設計とエンジニアリングの要件を考慮する必要があります。マイクロファスナーに組み込まれた独自の機能は、プロジェクトの全体設計に不可欠です。
当社のファスナー設計ガイドでは、すべてのファスニングタイプと材料を網羅しています。
医療業界におけるファスナー
医療業界における効果的なファスナーソリューションは、医療イノベーションを促進するために不可欠な要素です。医療分野で使用されるファスナーには、以下のような種類があります。
- セルフクリンチングファスナー：セルフクリンチングファスナーは、医療機器の設置に適した薄いスチール、ステンレス、アルミニウムのパネルに強力なネジ山を提供します。
- プラスチック用インサート：プレスイン、モールドイン、または熱/超音波による取付けを採用したインサートは、プラスチックに強力かつ再利用可能な永久のネジ山を提供します。
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このブログで紹介した内容はマニュアルのほんの一部です。ファスナーについてさらに詳しく学びたい方は、PEM®の包括的なファスナー設計ガイドをご覧ください。
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