セルフクリンチングと溶接の比較 | PEM Japan

溶接ファスナーをセルフクリンチングファスナーに置き換えることで、40%以上のコストダウンが可能です。

溶接からセルフクリンチングファスナーへの切り替えは、薄板金の溶接が特に難しい用途において、研究や業界の報告によると、20~40%のコスト削減につながると予測されています。


セルフクリンチングファスナーは、溶接が困難な薄い板金、アルミニウム、その他の軽量材料で特に効果を発揮します。

また、セルフクリンチングファスナーは、特に薄い金属、大量生産、熱による損傷や表面処理が懸念される用途において、溶接よりも実用的かつ経済的な利点をもたらします。

セルフクリンチングの主な利点

  • コストダウン
  • 労力と時間の削減
  • 信頼性が高い
  • より強力で接合性が高い
  • 熱によるひずみが少ない
  • 保護コーティングを傷つけにくい
  • 清浄度の高い表面処理と外観
  • 柔軟性が高く、メンテナンスが容易
  • 狭い場所での作業性の向上
  • 作業環境の安全性の向上

PEM®セルフクリンチングファスナーの利点


  • 0.20mm/0.008″と薄い金属に強力なねじ山/取付け
  • 無地の円形の取付穴に取付可能
  • 平行に作用するあらゆる圧縮力で取付け
  • 高い押抜力と抗トルクアウト性
  • 取付穴の特化が不要
  • 金属母材の裏側はフラッシュのまま
  • 使用後のリタッピングが不要
  • 設置にかかるコストが低い
  • 大量生産のための金型内取付け

溶接

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溶接スパッタ - ねじ山
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パネル間の溶接スパッタ
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パネルの変色
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材質の劣化
Weld-Image-A
パネル、ファスナーの表面処理ができない

セルフクリンチング

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清潔なねじ山
Clinch-Image-B
清潔なパネル表面
Clinch-Image-C
清潔なパネル表面
Clinch-Image-D
材質が弱くならない
Clinch-Image-E
パネル、ファスナーの表面処理済み

セルフクリンチングの利点

セルフクリンチング(プレスフィットまたはケージナット)は、特に金属組み立てにおいて、部品の締結に溶接よりもいくつかの利点があります。 主な利点をいくつかご紹介します。

コストダウン労働力の削減、取付け時間の短縮、後処理の必要性の減少により、セルフクリンチングファスナーは組み立てプロセスにおけるコストを大幅に削減できます。そのため、多くのアプリケーション、特に大規模生産において、コスト効率が高い選択肢となります。
労力と時間の削減セルフクリンチングファスナーは複雑な多段階の溶接工程を必要とせず、プレス工具だけで済みます。そのため溶接よりも取付けが容易なことがお多いです。時間効率を重要視している大量生産に最適です。
信頼性が高い溶接は、特に構造物や荷重を支える用途において、高い接合を実現するために、熟練した技術と資格が必要です。セルフクリンチングファスナーは、プロセスが簡単でばらつきが少ないため、最小限の訓練で作業員が取付け可能です。
より強力で接合性が高いセルフクリンチングファスナーは、取付穴の周囲の材質を押し広げることで、強固なねじ山が形成されるようにデザインされています。この工程により、信頼性の高い耐久性のある接合性能となり、特に薄い金属母材の場合、溶接よりも高い負荷に耐えることができます。
熱によるひずみが少ない溶接は高熱を伴うため、特に薄い材質やデリケートな材質では、反りや歪み、変色を引き起こす可能性があります。セルフクリンチングファスナーは冷間成形されるため、金属に熱が加わらず、母材の完全性、形状、外観を保持することが可能です。
保護コーティングを傷つけにくい溶接の際、塗装、粉体塗装、陽極酸化処理などのコーティングは通常、熱かしめによって損傷するため、溶接後に再塗布する必要があります。しかし、セルフクリンチングファスナーは、表面を傷つけないため、追加の工程を必要とせず、コーティングを施した後に締結することができます。
清浄度の高い表面処理と外観セルフクリンチングファスナーは、後処理を必要とせず、滑らかで美しい仕上がりを実現します。一方、溶接接合の場合は、研磨、充填、仕上げなどの後処理を施して、見栄えの良い外観にする必要がある場合があります。
柔軟性が高く、メンテナンスが容易セルフクリンチングファスナーを使用すると、部品の分解や再組み立てがより容易になります。一方、溶接は、切断や材料の損傷なしには分解できない永久的な接合部を形成するため、修理やアップグレードがより困難になります。
狭い場所での作業性の向上セルフクリンチングファスナーは、溶接工具や機械が届きにくい場所にも設置できるため、設計の自由度を高め、スペースをより有効に活用することができます。
作業環境の安全性の向上セルフクリンチングファスナーは、溶接に伴う煙や火花を発生させないため、作業者の安全性を向上させ、特殊な換気設備や保護具の必要性を低減します。

なぜセルフクリンチングが選ぶのか?

セルフクリンチングファスナーを選ぶ理由

クリーンな工程

セルフクリンチングファスナーは、溶接よりも清浄度が高く環境に優しい。溶接スパッタがなく、エネルギー消費も少ない。

工程内での取付け力

セルフクリンチングファスナーは、二次加工を必要とせず、無地の円形の取付穴に簡単かつ効率的に取付けられる。

デザインの柔軟性

一般的なスチール、高速度鋼(ハイス)、その他多くの異種材料への締結が可能。

コスト削減

中量生産から大量生産までの用途において、取付けサイクルタイムの短縮を実現。また、インダイ(金型内)での設置も可能。

セルフクリンチング取付力

セルフクリンチングの実例

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溶接の問題点

溶接における課題

  • 工程に時間と労力がかかる
  • 二次加工によるエネルギー消費の増加
  • スポット溶接の熱かしめによる接合強度の低下
  • 異種材料の溶接が不可
  • 工程により製品の重量が増加する可能性がある
  • 溶接ナットにおける水密性の確保が困難
  • 溶接工程には専門的なスキルが必要
  • コーティングの剥がれによる腐食の可能性

PEM® セルフクリンチングスタッドと溶接ファスナーの比較

  • 取付けシステムのエネルギー消費削減
  • 物流コストの削減
  • ねじ山強度の向上
  • ねじ山の汚染防止
  • 熱応力が発生しない
  • 環境負荷の低減
  • ファスナーの合理化
  • パネルもしくはファスナーは表面処理済み
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用途例

溶接ナットからセルフクリンチングナットへの変換

家庭用電子機器

アプリケーション

携帯電話

PEM® ソリューション

MSO4™ スペーサー。

溶接ファスナーからMSO4™スタンドオフへの切り替えに続き、次世代の携帯電話では、溶接に同様の材質を使用する必要がなくなったため、より軽量な0.3mmのアルミニウム製シャーシが採用されました。

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データ通信/電気通信

アプリケーション

ネットワーク ストレージ シャーシ

PEM® ソリューション

SO™ スペーサー

以前は溶接スペーサーを使用していましたが、お客様が製品に触れる面に溶接跡が残るという問題がありました。セルフクリンチングスペーサーに切り替えたことで、この問題が解消され、製品の外観も改善されました。

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工業用

アプリケーション

熱交換器

PEM® ソリューション

複数のFH4™ スタッド

年間200万個以上の溶接スタッドが、M4、M5、M6サイズのFH4™スタッドに置き換えられました。

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医療用

アプリケーション

X線画像処理装置

PEM®ソリューション

SFP™ SpotFast®ファスナー

以前は同様の用途において他のPEM®ファスナーを使用していました。しかし、スポット溶接からSFP™ SpotFast®ファスナーによるセルフクリンチングに切り替えることで、コストのかかる溶接スパッタによる修理費用を削減することができました。

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