ブローチ加工技術
目次
仕組み
セルフクリンチングが延性のある母材に依存し、SMTがはんだとリフローを必要とするのに対し、ブローチングはPCBのような軟材のためのシンプルでコスト効率の高い取り付けソリューションです。ブローチングは、パイロット径と回転防止機能の両方の役割を果たすナールシャンクを採用しています。
プラスチックインサートではより一般的に使用されていますが、TackSert® は、ダイカストやプラスチックの引き抜き強度をより向上させるためにヘリカルナールを使用しています。ナールは、ファスナーの種類に応じて、部品のヘッドまたはショルダーの下側に加工されています。いずれにせよ、実用性は同じです。縦のナールはPCB材料を切り裂き、その結果生じる圧力を利用して部品を基板に固定します。この締まりばめは、ナット、スペーサー、スナップトップ®、スタッドを受け入れるのに十分な強度を持つ恒久的な接合を実現します。
利点と制限
他の接合部品と比べた時、最もわかりやすい利点はコストを削減できることです。ReelFast® SMTファスナーがはんだパッドと次工程のリフローを必要とするのに対し、ブローチングファスナーは圧入だけで恒久的に取り付けられるため、デリケートな電気部品があまり無い部位では時間とエネルギーを節約できます。しかし、小型の電子アセンブリでは、損傷のリスクを最小限に抑えることが難しくなります。ブローチングは、締まりばめの強度を維持するために大きな圧力と摩擦を必要とします。これらの力を維持するのに十分な材料がないと、パネルに亀裂が入り始めます。さらに、引き抜き強度の一貫性は、PCB材料の一貫性に直接依存し、それは金属やプラスチックのパネルよりも変化が大きい可能性があります。
ブローチ加工とSMTの取付け工程の簡単な比較
大きすぎるサイズのブローチングナットを他の部品や母材端面近くで取り付けたことによるPCBへのダメージ。
エレクトロニクスの、より高性能または重要な用途では、ReelFast® SMTファスナーを用いるのが安全といえます。取り付ける際に力がほとんどいらず、またリフローによる化学的な接合を行っているため、PCBへの損傷のリスクが極めて小さいからです。シャンクがなく、取付穴が不要なSMT製品の中には、PCB内部の銅トレースを損傷させることなく基板表面に実装できるものもあります。これにより、より高密度なコンフィギュレーションが可能になります。
一般的な用途
ブローチングは、ほぼPCBを使用したエレクトロニクスアセンブリだけで使用されます。強度の低いプラスチックにも使用できますが、これはねじ付きインサートという独自の取付方法が、多様なプラスチック材料に対して特化したやり方で対応しており、ブローチングが叶える以上に強い接合部を作ることができるのです。
PEMの関連製品
製品検索でPEM製品のブローチングをご覧ください。
PCB用ブローチング製品の詳細は、データシートKをご覧ください。
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